公益財団法人 高知県文化財団

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文化財団のブログ

文化財団ミュージアム見てある記vol.1 歴民館「おもちゃの牧場」展&美術館

2014年02月13日 掲載

(公財)高知県文化財団は、県立美術館はじめ6つの文化施設の指定管理者として管理運営を行っています。古代の遺跡から最先端の芸術文化までが守備範囲!・・・というこの6つの文化施設、それぞれが色々な催しを行っていますが、この「文化財団見てある記」では、総務部某職員が「見て」「聞いて」ときには「体験して」、みなさまに県立文化施設をご紹介していきたいと思います。(不定期です・・・。)

記念すべき第1回目として、2月11日に県立歴史民俗資料館(南国市岡豊山)と県立美術館(高知市高須)に行ってきました。まずは、歴民館で開催中の「おもちゃの牧場」展へ。

 

歴民館には山崎茂さんからご寄贈いただいた12000点の郷土玩具資料があります。テーマを決めて展示を行っていますが、毎年お正月頃に開催される「干支」のおもちゃ展も山崎コレクションを基にしているのです。

さて、今年は馬年です。長野県の奈良井土鈴の馬の親子を使ったラブリーなポスターを目にした方も多いのではないでしょうか。この奈良井土鈴を始め、全国各地の馬の人形や土鈴などがたくさん展示されています。馬、という単一テーマでもこんなにバラエティがあるのか、と驚かされます。展示を担当した中村学芸員によると、馬のおもちゃは収蔵資料数が多く、同じように干支をモチーフにした郷土玩具でも、蛇や羊は少ないそうです。なんとなくわかる気もしますね。蛇はちょっと怖いし、羊は日本にあまりいなさそうだし・・・。

これが奈良井土鈴の馬の親子です

展示をみるだけでなく、歴民館の展示キャラクター「こうちくん」(なんと馬に扮している!)がクイズを出したり、実際に馬の郷土玩具を触ったりできるコーナーもあります。

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さらには、馬帽子をかぶり、馬(の乗り物)にまたがり記念撮影もできます。(私も挑戦してみました。)rekimin joba

 

  

現代の生活では、馬は乗馬か競馬、はたまた動物園でしか目にする機会がなくなっていますが、大昔から私達の生活に寄り添ってきた動物です。だからこそ、郷土玩具の数も多いのでしょう。馬と私たち日本人の関わりにも思いをはせた展覧会でした。

 ★    おもちゃの牧場展は3月9日まで開催中 →詳しくはこちらをクリック

 ★    2月15日 ポニーが歴民館にやってきます!詳しくはこちらをクリック

午後は県立美術館へ。“農民画家ミレー”の魅力をたっぷり堪能できる展覧会「ボストン美術館 ミレー展」が開催中です。会期終了間際には混雑必須!ゆっくり見るなら今でしょ!

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ミレー展をみて・・・・と行きたいところですが、今日のお目当ては石元泰博・フォトギャラリー「刻-moment-」展関連企画の講演会《石元作品に現れれる“とき”をめぐって》です。講師は増田玲さん(東京国立近代美術館写真室長)。会場に開演10分前に行くとほぼ満席でした!

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 (写真提供 高知県立美術館)

 

 

 

 

「刻」という日本語にあてられた英語がtimeではなくmomentであるのはなぜ?というお話から始まり、落葉、空き缶、雲、雪の足跡、人の流れ、水面・・・と『刻-moment-』で発表された被写体シリーズがいつ頃から、どの順番で撮影されたかを説明され、石元氏の関心が、不変のものから常に形を変えていくものに、変化それ自体に関心を持ったのでは?ということから、「刻」という言葉に、あえて「時」だけでなく「動き」という意味も持つmomentをあてたのではないか・・・、とお話されました。

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石元泰博・フォトギャラリー「刻-moment-」入口(写真提供:高知県立美術館)

 

 

 

★石元泰博・フォトギャラリー「刻-moment-」は3月1日まで開催中 →詳しい内容はこちらをクリック

 講演会を聞いて―当たり前の感想になりますが、説明を聞いてから再び鑑賞すると見方が変わってきます。もちろん、何の先入観なしに鑑賞するのも楽しく、面白いのですが、少し情報を入れるだけで作品との距離がぐっと縮まる感じがします。 

 

こうした講演会や会場内で学芸員による解説会は県立美術館だけでなく、県立歴民館、県立文学館などでも行われています。参加したことない、という方は一度参加されてはいかがですか?さらに展示を楽しく見ることができると思います。(埋蔵文化財センターでは発掘現場での説明会もたまに開催されています。)

 

◎講演会や展示解説の日時についてはチラシや各施設のホームページなどでご確認ください。参加は無料の場合がほとんどです。(ただし、施設への入場料や展覧会観覧料が必要な場合もありますので、必ずご確認ください。)

 

 *掲載した写真は記載のあるもの以外はブログ執筆者が撮影したものです。展示室内では施設の許可をいただいたうえで撮影しています。

                                                                           (文責 AK)