8月29日土曜日、午前11時30分、高知市内は残暑がまだまだ厳しい気温30度、曇り。
大豊インターを降り、国道32号線に出ると穴内川を渡る橋にKAJI ROCK会場までのカウントダウンの看板がありました。
看板に従い、車の行き違いもままならない狭い山道を、いざ梶ヶ森へ。
途中からポツリポツリと雨が降り始めました。道は相変わらず狭いものの、対向車もなく順調な山岳ドライブ。
KAJI ROCKの会場駐車場、龍王の滝に着く頃には本格的な雨になりました。
駐車場には車が10台ほど止まっており、駐車場係(2名)の方も雨の中で大変そうでした。
駐車場から梶ヶ森山荘まで送迎のバンですが、客は私一人。
梶ヶ森山荘の寒暖計では気温16度。
山荘から会場までは、徒歩20分とのこと。雨でなかったら、ゆっくりと景色を楽しみながら散策を兼ねて歩くんでしょうが。
山荘から会場まではピストンバスに乗り、高知市内から来られたというご家族といっしょに会場まで運んでもらいました。
KAJI ROCKは、初回から来ているというご家族は、若いご夫婦と幼い子どもさんの3人家族。「一昨年は台風で中止でしたし、昨年も雨が降ったり晴れたりでした。でも、毎回楽しみにしています。」とご主人。なるほど、山の天気は変わりやすいんですよね。
ようやく会場に着いたのは、午後1時を回った頃でした。
会場の手前では、屋台が何軒か出ています。屋台はのちほどあらためてリサーチするとして、まずはすぐ上のコンサート会場へ。すでにロックのリズムが聞こえています。
山頂から少し下がった草原にステージがありました。ステージの上にテント。ステージの前にもテントが設置されています。テントの下で雨を避けながらのライブです。
すでに大雨になっている会場。ステージでは坊主頭の男性がエレキギターならぬ一風変わった棺桶のようなギターを操りながら飛んだり跳ねたりしています。
徳島の現役僧侶、イエーイ青木さんの有難いステージです。イエーイ青木さんのステージは、お話(説教?)も上手です。真言宗は大乗仏教なので、曲名も「大丈夫仏教」なんて、思わず「何のこっちゃ!」と、突っ込みを入れたくなります。観客の笑いを誘いながら、ステージに引き込んでいます。
棺桶のようなギターは、倭琴というらしく、日本の古来の楽器をエレキにしたようです。イエーイ青木さん曰く「縄文時代からの楽器で、縄文ポップス。略してJポップスです。」やっぱり笑っちゃいますね。でも、結構、飛び回って、坊主らしからぬ(笑)アクティブなステージです。
観客は、ざっと見て50人くらいでしょうか。小さな子ども連れのご家族が目立ちます。その一方で、お年を召した方もチラホラ。子どもさんは雨の中をマウンテンバイクでステージの前を行ったり来たり、観客は、イエーイ青木さんの説教に笑ったり、リズムに乗って身体を動かしたり、何とも和やかな雰囲気ですが、雨は一層強くなってきました。
イエーイ青木さんのステージは、最後に「ハンニャハラミタ・・、ギャティギャティハラギャティ・・」と、楽しくも有難いお経で終わりました。この頃には、雨も少し小降りになりましたが、霧がでてきて、少しガスってきました。
次のステージまで30分ほどあります。
屋台に行ってみました。気温16度(たぶんもっと下がっていると思います。)ですから、かき氷は開店休業状態です。こんな日は温かいものをと思っていたら、猪汁がありました。
すでに残り少なくなっていた猪汁を温めてもらっている間、KAJI ROCKの責任者である尾﨑さんに少しだけお話をお伺いすることができました。
まず、今回のステージ出演者についてお聞きしました。今回のステージには、初めての方が2名、シンガーソングライターの秋野紗良さんと、夜の部、ほしぞらステージで出演予定の「溺れたエビの検死報告書」の二組ということです。
過去に出演していただいたメンバーからは、「山の環境の変化がすごい。」「ライブハウスと違って、周りに何もないので音がクリア。」と好評だったようです。
今回苦労されていることは、やはり天気への対応のようです。「今回は、ステージとお客さん用にテントを用意しているけど、狭いのでお客さんが増えると・・。」と心配しておられました。
次のステージの開始が近いので、尾﨑さんへのインタビユーを切り上げ、猪汁を早々にいただきました。(寒い中ということもあり、非常に美味しくいただきました。)
次のステージはアイリッシュバンドの三人組Cocopeliena。Cocoの3人は、今朝5時に到着し、朝からビールを飲み始め、今、ビールを片手にステージに上がっています。
アイリッシュパブで飲み、踊る雰囲気がそのままステージに出ています。
Cocoの曲に合わせて、観客が輪になって踊り、子どもたちはステージの前まで寄っています。KAJI ROCKの良さって、こういうところにあるんでしょうね。
さて、山の天気は変わりやすいと言いますが、もう晴れることはないようです。雨が強く降るか、ガスが濃くなるかといった感じです。気温もより下がってきたようです。私はTシャツにウィンドブレーカーというスタイルで、少なくとも梶ヶ森仕様ではありませんでした。ほしぞらステージ(たぶん星空は見れないと思いますが。)まで居たかったのですが、来年は仕事なんかじゃなくて、ゆっくり楽しみに来ようと思います。
短い滞在時間でしたが、KAJI ROCK最高でした。
8月23日、高知市南金田にある蛸蔵にて開催された「Washi + Performing Arts? Project」を見せていただきました。
50人ほど座れる客席が満員になったころ、舞台が始まりました。
和紙をテーマに、5人のパフォーマーたちが順に見せてくれるパフォーマンスは、5人5様の表現があり、その違いに驚きと感動がありました。
その後、パフォーマーによるアフタートークがあり、観客からの質問にパフォーマーひとりひとりが答えるという形式で、「表現したかったもの」として“紙漉き職人のひたむきな姿”、“消費者の意識”や、
“和紙の美しさ”を、逆に「表現しきれなかったこと」として“紙漉きの多くの工程”や、“職人たちの思い”などを語ってくれました。
公演終了後、まだ興奮冷めやらぬなか、代表を務める浜田あゆみさんにお話を伺いました。
パフォーマーたちをどうやって集めたのか尋ねると、お付き合いの長短はあれど、みなさん浜田さんのお知り合いで信頼のおける方々ということで、高知への滞在期間中、ずっと浜田さんのご実家で生活をともにされていたそうです。
浜田さんは、昔から和紙を作る家に生まれ、紙漉きの音や匂い、漉き上がった和紙の優しい色や手触りに囲まれて育ったそうです。
今回の、和紙と舞台芸術を掛け合わせたパフォーマンスも、子どもの頃から慣れ親しんだ伝統の紙漉きにインスピレーションを得たものでした。
浜田さんはこう語ります。
「正直、舞台芸術が和紙を救うとは思っていません。しかし、多くの人に和紙を知ってもらうきっかけ作りなら、舞台芸術を通じて自分にできることだと確信しています。」
今回の公演で、嬉しい手応えも感じているとおっしゃる浜田さん。そして、今回の反省点を踏まえながら、来年再来年と同じメンバーで公演を続けていきたいそうです。
「メンバーを新しくすれば広がりは生まれると思います。けれど、それでは深めることができない。できれば、この活動を和紙パフォーマンスとして日本各地で行えたら嬉しいです。ゆくゆくは海外にも持っていきたいから、そのためには今よりもっと深めていく必要があると感じています。」
小さいころからとても身近に和紙を感じていた浜田さんだからこそ、和紙産業に携わる方々のご苦労も本当によくご存じで、そこに向ける思いは並々ならぬものがあります。
「この事業の継続にあたって、どうやって資金を捻出するかは大きな課題。だからといって、和紙の職人さんたちからお金をもらうことは考えていないし、したくない。貢献するからといって、そこからお金をもらっちゃいけない気がしています。」
来年の構想や、次はどこの舞台に、と考えを巡らせながら、最後に浜田さんがおっしゃいました。
「まだまだ迷走中で、考えなければいけないことはたくさんあります。みんなとアイディアを出し合いながら、試行錯誤しつつ続けていきたいと思います。」
平成27年度の文化事業助成金交付決定団体は6団体です。
各団体による助成事業が随時始まりますので、ご紹介いたします。
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今回は、梶ヶ森ロックフェスティバル製作実行委員会による「梶ヶ森ロックフェスティバル」をご紹介します。
標高1400mで開催される音楽フェスティバル「カジロック2015」。
家族や仲間たちとゆったり楽しめる「あおぞらステージ」と、満天の星空・月明かりのもと、音楽を満喫する
「ほしぞらステージ」が用意されています。
地元れいほく地域を中心に、飲食店が多数出店するフードコート「やまもり食堂」も楽しみのひとつ。
手作りカホンや手作り望遠鏡のワークショップのほか、マウンテンバイクや梶ヶ森トレッキングなど、
山だからこそ楽しめるアウトドアスポーツも充実しています。
また、無料で参加できる前夜祭(8/28 18:00~)も要チェックですよ!
開催期日:8月29日(土)